
ミニマリストとシェアハウスって相性いいっていうけど本当?
ミニマリストにとって、家具家電を共有できるシェアハウスに住むことで、ものを減らすことができるのは大きなメリット。
一見、ミニマリストとシェアハウスはとても相性がいいように思えますが、実際のところはどうなのか?
物を減らせるというシェアハウスの魅力は分かってはいても、一方で、知らない他人と暮らすことに抵抗を感じる人も多いと思います。
- 実際住みやすいの?
- 合わない住人がいたらどうしよう…。
- 隣の音が気にならない?
- キッチンやお風呂の共有部はきれいに保たれてる?
シェアハウス経験は約3年。
- 3人ほどの小さなシェアハウス(約1年)
- 30人以上の大所帯のシェアハウス(2年)
の2件の経験があります。
短い経験ですが、実際に住んでみたからこそ分かったことがあります。
- 物が減らせる点だけみれば相性良し
- 安さ目当てで選ばない
- キレイ好きにはおすすめしない
- シェアハウスに住む目的をはっきりさせておく
ミニマリストでなくてもシェアハウスに住むか迷っている方は、シェアハウス選びの参考にしてください。
目次
シェアハウスの良さ
シェアハウスに住み始めたのは3つのメリットを感じたからです。
以下に魅力を感じ住み始めました。
- 初期費用、賃料が安い
- 家具がいらない
- わいわいと過ごせる
初期費用、賃料が安い
初期費用でかかったのは、すごーくざっくりですが、
家賃1ヶ月分+保証金(家賃1ヶ月分くらい)
です。
毎月の家賃の内訳は、
- 賃料
- 光熱費
- 管理費
使用量に毎月差がある光熱費が一定なので、夏場、冬場にも電気代を気にせずエアコンが使えます。Wi-Fi代やトイレットペーパーなどの共有部分で使う備品の費用も管理費に含まれてます。
しかし、シェアハウスでも人気のエリアだと家賃は賃貸よりは少し安いかなという程度です。
みんなでわいわいできる機会が多い
一人でいるよりは、大人数でわいわいといる方が好きという人にはシェアハウスは向いてます。
シェアハウスだと、その場のノリで鍋がはじまったり、どこかにみんなで出かけたりといった機会が多いです。人が人を呼んで、様々な人と知り合う機会が多いのもシェアハウスの大きな魅力。
シェアハウスに住むと減らせるもの
一人暮らしのときと比べて、圧倒的にものの量を減らすことができます。減らせるものはざっくりいうと、みんなで使えばいいじゃんってもの全部です。

大型家具、家電一式
ミニマリストにとっての1番のメリットはこれ。
初めてシェアハウスに住むと決めたときに手放したものは、
電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、掃除機
です。
上記は必要に感じ、最後まで所有していた家電たちでした。2件目は家具もついてたので、
机、椅子→いったん実家へ
といった感じです。これらの大型家電や家具がなくなると、
- 引越し業者に頼む必要なし
- 誰かに手伝ってもらう必要なし
- レンタカー1台で引越し可能
でめちゃくちゃ身軽です。


ちなみに大型家電を手放すときに売ろうにも売れない、ジモティーでも引取り手がいないというときは、粗大ゴミに出すか、不用品回収業者に依頼することになると思います。
引越しで一気に荷物を減らしたいときに不用品回収業者は便利ですが、怪しげな業者にあった経験があるので、こちらの記事も参考にしてみてください。
頼んでよかった業者についても書いてます。
細かな備品
細々とした備品もシェアハウスなら一気に減らすことができます。
- キッチン用品:包丁、まな板、スプーン、お皿、マグカップなど
- 掃除用具:スポンジ、ブラシなど
- 消耗品:トイレットペーパー、住居洗剤など
自分の部屋で使用するものは減らせませんが、共有で使う上記のものは手放せます!
メリット大!リビングルームや水回りの掃除
大所帯のシェアハウスなら、ハウスキーパーさんが来てリビングルーム、キッチン、トイレ、シャワーといった共有部を掃除してくれます。
掃除の時間が浮くのはもちろん、トイレットペーパーや、掃除用の洗剤などを買うのを意識しなくてよくなりました。掃除を手放せたのは大きなメリットです。

小さなシェアハウスだと共用部の掃除は住人による当番制のところもあります。
ルールがあっても住人同士がなあなあになってると、共有部はおそらく汚いところを使うことになります。内覧の時によくみておいた方がいいですね。
シェアハウスはメリットだけで選ばない
とここまでシェアハウスの良い面について語ってきましたが、住んでみて分かったシェアハウスのデメリットについてです。
「うわー。シェアハウス選んで失敗だわ…!」
とならないためにもデメリットをよく知っておくことが大事だと思います。
備え付けの家具が自分に合わない
住んでから気づいた盲点でしたが、家具備え付けのシェアハウスは、備え付けの椅子やベッドが自分の体格や好みと合わないことがあります。
とくに在宅勤務の人は机、椅子が合わないと仕事にならないこともあるでしょう。
シェアハウスによると思いますが、自分のところは備え付けの家具の交換を受け付けてもらえませんでした。
自分の場合はどうにも椅子の高さが合わず、交換対応を問い合わせたら、
「交換はできない。合う椅子を自分で買って。備え付けの椅子が邪魔なら近くにレンタル倉庫があります。」
という趣旨の回答でした。笑
備え付けの机は、運良く折りたたみ式だったので部屋の隅においやり、あとからスタンディングデスクを購入しました。
途中退去は違約金がある場合も
初期費用がかからない、家賃が安いといったメリットは一定期間住むことが条件の場合があります。
シェアハウスも商売でやっていることなので一定の期間は住み続けてもらいたいという運営側の意図もあるのでしょう。
- このシェアハウス合わないかも…。
- 急に転勤しなければならなくなった!
となったときに契約期間住み続けていないと賃貸同様に賃料1、2ヶ月分の違約金が発生する場合があります。シェアハウスには平均1〜2年住み続けるという話は、単に違約金を払いたくないからという理由もあると思います。
割高にはなりますが、迷っているときは1ヶ月単位で入居できるところがいいかもです。もし気に入ったら長期プランに乗り換えるといったやり方もあります。(人気シェアハウスだとできない場合も。)

シェアハウスのコミュニティや住人はガチャ
シェアハウスは一緒に住む人で快適さが大きく変わってくると思います。
シェアハウスには楽しいイベントが多い反面、多くの人が住むということはそれなりにトラブルも発生しやすい環境です。
一緒に暮らす住人が自分と合うか、合わないかは内覧で何となく見極めることもできますが、運の要素が大きいです。

楽しさに過度な期待をしない
「シェアハウスに入ったら毎日楽しそう!」
とはじめから過度な期待はしないほうがいいと思います。
シェアハウスのホームページやSNSに載せられているワイワイと楽しげな様子は鵜呑みにしない方が良いでしょう。
毎日楽しく暮らせると期待したけど、
- ホームページの楽しげな様子と普段がだいぶ違う…。
- みんな忙しそうで意外と交流が少ない…。
- 話の合う人がいない…。
なんてこともあります。
また、長く住んでる住人が多いシェアハウスだと、その人たちの何となくのルールやコミュニティが出来上がっていて、住み始めの頃はリビングの居心地が悪いといったこともあります。

音問題は避けられない
「自分は朝型の生活だけど、となりは夜型で物音がうるさい…。」
一人暮らしでも騒音問題はありますが、シェアハウスだと隣人の生活音がダイレクトに伝わってきやすいです。
完全個室をアピールしてるところでも、壁が薄かったり実際に暮らしてみないとわからない生活音があります。
- 目覚ましのアラーム音
- 音楽
- 電話やWebミーティングの声
- 足音、ドアの開け閉めなど。
同じ物音でも人によって感じ方や許容できる範囲が大きく違います。
自分だったら気にならない音でも相手にとっては気になる音だったり。
「静かにして!」って気軽に言える間柄ならよいですが、コミュニケーションの取りづらい相手だと音はトラブルになりやすい…。
音に関するルールはシェアハウスにはもちろんありますが、住人同士のトラブルには関与しないというスタンスのシェアハウスもあります。

世の中きれい好きばかりではない
きれい好きが多いミニマリストにとって1番のデメリットはこれかもしれません。
ほとんどの人は共有部をキレイに使いますが、シェアハウスには一定数ズボラな人たちもいることは受け入れておきましょう。
また、きれいの基準は人によってさまざまです。

ハウスキーパーがいるシェアハウスでも、キッチン、シャワー、洗濯機などの共有スペースは、使い終わったら片付ける、出てきたゴミは捨てる、といった基本的なルールはあります。
本人に悪気はないとは思いますが、中にはハウスキーパーが掃除するから、このくらい汚したままでも…、片付けをしなくてもいいや…!という住人もいます。
シェアハウス暮らしがうまくいってるパターン
とはいっても、上記で挙げたデメリットを感じつつもシェアハウス暮らしは自分にとって概ねよかったかなと感じてます。
自分が最初にシェアハウスに住んだ理由は、
- ものが手放せる
- 面白そう経験として
というのが主な理由です。
2件目もシェアハウスにしたのは、
- 場所と家賃がよかった
- 住む期間を決めていた
という理由です。
他にもせっかく家具を減らしたし、引っ越しの審査も通りやすいという理由もありました。
「交流したい!」が一番
シェアハウスに暮らす住人で楽しそうに過ごしている人の特徴は、
- そもそもコミュニケーションが大好き!
- 友人がシェアハウスに住んでて、遊びに来ているうちに自分も住み始めた
みたいなパターンです。
やっぱり人と話すのが好き、住人との交流が目当てという人は積極的に住人同士で飲み会したり、銭湯行ったり、遊びに行ったりとても楽しそう。
また知り合いがシェアハウスに住んでるパターンだと、内覧だと説明してくれないような実際の住人の話や、他の住人にどんな人いるのかが分かるので、失敗が少ない印象です。

シェアハウスの選び方
交流や楽しさを求めるならシェアハウスはコミュニティで探した方がぴったりのシェアハウスが見つけやすいと思います。
自分が最初に住んだシェアハウスは、少人数のところでしたが、オーナーが知人だったため、シェアハウスに遊びに来る人も仲の良い人や趣味思考の合う人たちが多かったので楽しく過ごせました。

少人数のシェアハウスなら
少人数のシェアハウスなら、
- 入居審査がある
- コミュニティの特徴がはっきりしている
- 知り合いを通じての入居
を基準に選んだ方がよいと思います。
入居審査といっても堅苦しいものではなく、たとえば食事会や1日宿泊体験など、お互いの人柄やシェアハウスの雰囲気を知る機会が用意されていると安心です。
また、シェアハウスのコンセプトがはっきりしていると価値観や趣味の合う人が集まりやすいと思います。
たとえば、
- 同じミニマリスト同士
- アウトドア好き、音楽好きが集まっている
- 資格試験などを目指しているもの同士
など。
価値観だけでなく、朝型、夜型などの生活のリズムが合っている人同士はお互いが相手に無理に合わせることなく生活できます。

大所帯のシェアハウスなら
世の中の生活は多様化しているので、人との交流は求めてない人もシェアハウスにはいます。大所帯のシェアハウスだと、安くて勤務地が近いからという理由で選んでいる人も多くいますね。
- シェアハウスでの交流は求めてない
- 人付き合いは割り切れる
- 長期出張の間だけなど期間を決めている
- 安さや場所のほうが大事!!
であれば、大所帯のシェアハウスがおすすめです。
音問題や、共用スペースが汚い問題は大なり小なり付きまとうと思いますが、家具がいらない、家賃が安め、共有部の掃除がいらない、というメリットを十分に享受できます。
シェアハウスだからといって無理にコミュニケーションをとる必要はもちろんなし。気の合う人もいると思うので、適度な距離感で過ごせばオッケー。

シェアハウスは住む目的をはっきりさせておく
基本的にミニマリストとシェアハウスはものが減らせるという点だけでみれば相性は良いと思います。
でもそれ以前にシェアハウスも人間関係という土台に乗っかっている以上、良くも悪くも一緒に住む人の影響はうけざるを得ないでしょう。
個人の少ない経験ですが、一人暮らしのときに比べてシェアハウスの方が人の数だけ大小トラブルは多い印象です。
一方で、デメリットが気にならなければシェアハウスが最高に楽しい環境になる人もいるかもしれません。というか楽しく過ごしている人もたくさんいます。
シェアハウスに何を求めて、どんな理由で住むのかをはっきりさせておけば失敗が少なく済むでしょう。
最後に、自分は夏目漱石が好きですが「草枕」の冒頭にこんなフレーズがあります。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向こう三軒両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
夏目漱石 『草枕夏目漱石 (2106-02-07T15:28:15.000). 草枕 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.19-23). Kindle 版.夏目漱石 『草枕
人いると煩わしいことも多いけど、人といるからこそ味わえる楽しさもありますね。
それでは。